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どのセクターがいいの?②-相関係数-

べいかぶです。

今回はセクター分散について考察していきます。

まず、分散投資とは投資対象を多様化させることで、リスクを低減させる

有効な方法として認知されおり、主に下記のように分類されます。

 

 ・商品分散(株式、債券、投資信託、ゴールド)

 ・地域の分散(日本、米国、先進国、発展国など)

 ・時間分散 (定期立て、ドルコスト平均法)

 ・セクター分散、銘柄数

 

商品、地域の項目は株式、米国市場と すでに決めているのでここでは割愛します。

この中でも セクター分散(銘柄数)に着目し、考察していきます。

 

株式の世界には 先人たちの知恵が集約された格言があり

その一つに【卵は一つのカゴに盛るな】と言われるものがあります。

特定の銘柄のみ投資するのではなく、複数の銘柄へ投資することで

リスク分散を行い 資産を守ること事が大事とされています。

 

ちょっと極端ですが、分散投資の具体例をあげます。

株式を保有している会社が1社 倒産したとき

分散投資なし】

 ・1銘柄 100%投資   → A社倒産    →  損失100% 

【4銘柄 分散投資

 ・4銘柄 25%毎投資 →  A社倒産    →  損失25%

 

保有銘柄を1社から4社へと分散していることで、

損失(リスク)を 100% → 25% に低減しています。

このように投資銘柄を増やすことで、リスク低減が図れていることが分かりますね。

今回は倒産と極端ですが、日々の株価の変動でも同様の考え方ができます。

 

ただ、いいことばかりではなくてリスクを排除する分、リターンが小さくなります。

分散投資をするので投資効率は下がる傾向にあり、リスクを低減させる代わりに

リターンも低下しています。

 

さて、ここから本題に入ります。

リスクを低減させるための 重要な因子は銘柄数ですが

数銘柄に集中投資したいと考えており、この数だと十分にリスクを排除できません。

また、保有銘柄と同じような値動きをする銘柄(同一セクター)を保有していても 

リスク低減にはあまり効率的ではありません。

(保有銘柄と同じ値動きをしていたら、分散投資の意味合いが薄れますよね。)

 

上記のことを踏まえた上で、効率よくリスクを低減して投資したいとの考えがあり

まずは、大まかな傾向をつかむためにセクター毎の相関を調査してみました。 

 

◆2011年ー2019年 各セクター相関関係

Jan 2011 - Dec 2019                        
Monthly Correlations                        
Ticker VOO VIS VOX VGT VPU VAW VCR VDC VDE VFH VHT BND
VOO S&P500 - 0.92 0.66 0.89 0.25 0.87 0.93 0.68 0.74 0.88 0.8 -0.15
VIS  資本財サービス 0.92 - 0.57 0.77 0.15 0.9 0.87 0.55 0.74 0.87 0.73 -0.22
VOX 通信 0.66 0.57 - 0.47 0.34 0.56 0.61 0.63 0.55 0.52 0.52 0.01
VGT 情報技術 0.89 0.77 0.47 - 0.11 0.75 0.83 0.48 0.56 0.71 0.63 -0.13
VPU 公益 0.25 0.15 0.34 0.11 - 0.07 0.15 0.57 0.12 0.1 0.23 0.45
VAW  素材 0.87 0.9 0.56 0.75 0.07 - 0.83 0.44 0.78 0.8 0.68 -0.18
VCR 一般消費 0.93 0.87 0.61 0.83 0.15 0.83 - 0.62 0.67 0.81 0.76 -0.16
VDC 生活必需 0.68 0.55 0.63 0.48 0.57 0.44 0.62 - 0.38 0.47 0.59 0.16
VDE エネルギー 0.74 0.74 0.55 0.56 0.12 0.78 0.67 0.38 - 0.67 0.48 -0.22
VFH 金融 0.88 0.87 0.52 0.71 0.1 0.8 0.81 0.47 0.67 - 0.67 -0.36
VHT ヘルスケア 0.8 0.73 0.52 0.63 0.23 0.68 0.76 0.59 0.48 0.67 - -0.03
BND 債権 -0.15 -0.22 0.01 -0.13 0.45 -0.18 -0.16 0.16 -0.22 -0.36 -0.03 -

 

◆ヒートマップ

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緑:相関大 赤:相関小

 

情報技術セクターをポートフォリオの主力に添える予定なので

VGTをベースに見ていくと、各セクターの相関係数は以下となります。

 

   公益 < 通信 < 生活必需 < エネルギー < ヘルスケア   

⇐ 相関小(リスク低減効果大)        (リスク低減効果小) 相関大⇒

 

デフェンシブセクターの相関が低いことが分かります。

これら銘柄をポートフォリオに加えると効率的にリスクが低減できます。

ただし、どれも成熟産業なので大きなリターンは望めないかもしれません。

債権に関しては 逆相関となり、VGTの値動きと逆の方向へ動くことが分かります。

このセクターに対して投資検討を行い、効率的にリスクを低減させたいと考えてます。