WTI 原油価格の秘密 クッシング原油在庫とは？

べいかぶ@BEIKOKU_STOCKです。

原油先物価格が市場をにぎわせていています。そこで、WTI原油先物価格に

最も影響を与える要因であるクッシング原油在庫について調べてみました。

クッシングとは

オクラホマ州にある 北米の石油産業の一大中心地（原油貯蔵地）のことで

WTI（ウエスト・テキサス・インターミディエイト）の現物の受渡地です。

WTIとはテキサス州とニューメキシコ州を中心に産出される原油の総称のことで

アメリカ国内で産出される原油の6%。世界で産出される原油の1～2%ほどを

占めています。この程度の割合で世界の原油価格に影響を及ぼすのは

かなり不思議なんですが、そこがアメリカの覇権国家たる所以なんでしょうか。

今回の暴落に見られるような 投機マネーの参入やカナダ産原油輸入量増の

影響で歪な相場になりつつあり、北海ブレント価格の方が世界の石油相場を

正しく反映しているとの声もあるそうです。

いずれにせよ、クッシング原油在庫の動向はWTI価格に大きな影響を

与えるため 市場関係者の間で注目されている指標となります。

クッシング原油在庫量

米エネルギー省のエネルギー情報局（EIA）から

クッシング原油在庫量が毎週発表されているので、

1/17～4/24までの原油在庫量と在庫率のグラフを示します。

✅クッシング原油在庫量

 

シャットダウン後 の3/20から在庫量が急増し

原油価格も4月初旬のピーク値 $30 ⇒ $20以下へ下がっています。

クッシング石油在庫量とWTI価格に相関がある感じです。

また、現状の在庫率は81%と依然として高水準で推移。

この1か月の在庫の急増をみると原油価格の暴落も頷けますね。

ちなみに2月頃は在庫率が50%で原油価格は50ドル以上。

アメリカ全体でみると

引用先：U.S. Energy Information Administration (EIA)

最後にアメリカ全体での原油在庫量と在庫率になります。

貯蔵量：約 6.5億バレル に対して現状：3.98憶バレル　在庫率：61%　

1月中旬が46%だったので、15%程度 原油在庫が増えています。

アメリカ全体で見たら クッシングほど原油が余っているという

状況ではなく、WTI原油先物価格は少し実需と乖離している

可能性があるかもしれません。

✅☟北海ブレンド価格とも価格が乖離☟

引用先：Yahoo Finance

✅原油在庫量 （週ごと増加量）

 引用先：https://jp.investing.com/

依然、高い水準で原油は積みあがっていますが、在庫増加量は徐々に低下。

原油価格もそろそろ落ち着いてくるかもしれませんね。

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