バフェット 年次株主総会で何を語る？

べいかぶ@BEIKOKU_STOCKです。

バークシャー・ハサウェイが年次株主総会を開催しました。

例年であればネブラスカ州オマハに3万人が集結し、お祭り騒ぎとなるのですが、

コロナの影響で規模が縮小されています。出席者はバフェットと後継者の

グレッグ・アベルのみとなっていて残念ながらマンガーは欠席となり、

市場動向に対する知見が得られる貴重な機会が失われてしまったのは

少し残念でしたが、どのような内容だったのかまとめて行きたいと思います。

バークシャー・ハサウェイ1Q決算

• 営業利益：58.71億ドル　　  (前年55.55億ドル）
• 投資利益：-54.517億ドル　（未実現損失）
• EPS：-$ 30,652、昨年の$ 13,209から減少
• 現金および同等物：1279.97億ドル　⇒　 1372.63 億ドル　増加
• 17億ドルの自社株買い

営業利益がわずかですが伸びていて本業が好調だったことが分かります。

投資利益 マイナス54憶ドルとありますが、

会計規則で四半期毎の未実現の株式の損失と利益を報告する必要があり、

取得価格に対しての損失ではないので留意ください。

現金が増えているので、コロナショックによる株安な環境下でも

大きな投資をしなかったことが伺えます。

今回17億ドルの自社株買いを実施していますが

バフェットはバークシャーの自社株買いの方針を明確に定めていて

株価を１株当たり純資産額の1.1~1.2倍としていました。

ただ、条件があまりに厳しく実施する機会があまりなかったため、

2018年に方針を再度修正し 基準として純資産額を使用するのは止め、

株価が本質的な価値を下回る場合はいつでも実施できるとしています。

バフェットが株価（本質的価値）の算出に純資産額を重視している姿勢が

伺えて中々興味深いですね。

◆取得額と市場価格

コロナショックで落ち込みましたが、取得額をうわまわるものが多々あり、

Applだけで300憶ドル以上の含み益があります。コカ・コーラとアメックスは

10倍以上に成長。両社は30年以上保有していて、配当利回りも恐ろしいほどの

高利回りになっていると思われ、羨ましい限りです。

VISA、MSFT、JNJがこのようなポジションになればと思い、

ガチホールドで挑んでいますがまだまだ道は遠い....

決算発表の中で 3月中旬以前は 多くの事業は2019年と比較して

収益と利益が増加していたとコメントあり好調だったことが伺えますが、

コロナウイルスの影響で状況が一変しました。

GEICO（自動車保険）事業はシャットダウンにより人々が

運転していないため、利益率が改善している様ですが、

鉄道、公益事業は引き続き営業していますが、活動は大幅に鈍化。

事業により影響が軽微~深刻なものがある様で

マンガーはいくつかの小規模事業は再開するつもりがないと発言しています。

◆◆◆バークシャー傘下企業◆◆◆

航空会社について

要塞（モート）がある企業を買い集めているはずなんですが、

ここまで影響が広がるのは想定外だったのでしょうか。

その証左に航空会社の株式デルタ、アメリカン、サウスウエスト、

ユナイテッド航空の株式はすべて売却しています。

4月初旬に航空株を処分したことが報じられていたので

ポジションを減らす気はしていましたがすべて処分するのは意外でした。

デルタ航空に関しては難平買いまでしたのに、見切るときはバッサリ行きますね。

今回のコロナショックでボーイングをはじめ、航空会社の事業形態が

大きく変わる可能性があると考えているようで、変革できればいいのですが

そうでない場合は長期低迷は避けられず、リスクを取るにはあまりに

大きすぎると判断している様です。

 ☟デルタ買い増し過去記事

beikoku-stock.hatenablog.com

☟航空会社売却 過去記事

beikoku-stock.hatenablog.com

今後の見通し

コロナウイルスの収束時期は夏の数ヶ月で拡散がある程度減少する思われるが

明確な収束時期については分からないと回答。

この影響で米経済は苦境に立たされているが、覆ることはなく時を経て

再び前進していくと発言しています。

長期株式投資は依然として国債よりも優れた投資とも発言していて

長期投資家の背中を後押ししてくれる内容でした。

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