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原油先物暴落! 石油ETFにチャンス到来!?

べいかぶ@BEIKOKU_STOCKです。

原油先物価格が暴落しました。5月限は1バレル=マイナス37.6ドルと、

歴史上初めてのマイナス圏!石油貯蔵庫の余裕がなくなり

保管するためのコストが甚大ということで、買い手にお金を払って

商品を引き取ってもらう形となります。

 

原油先物価格

 

暴落の背景はコロナウイルスによる原油需要減&石油輸出国の足並みの

乱れからくる原油の供給過多によるものです。

また、直近期日の先物を売って将来の期日の先物を買う、

先物特有のルールによって大量の売りが発生したことも一因として考えられます。

 

 

 

WTI原油先物価格(2020年4月21日現在)

原油先物価格

引用先:https://www.cmegroup.com/

歴史的な原油安ですが.....  需要が戻れば.... 原油価格は元に戻る?

遠い期日ほど原油価格は高くなっています。(=コンタンゴ

 

一般的に国の安全を確保するには90日前後の石油を確保が必要とされていて

日本の石油備蓄量は約200日(国家備蓄 民間備蓄)にも上ります。

備蓄データ : 資源備蓄 | 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構[JOGMEC]

 

3月には歴史的な原油安を受けてアメリカが戦略石油の備蓄積み増しを発表。

4月には中国も国家備蓄で純輸入の90日分相当、商業用を含めると最終的に

最大180日分の備蓄をすることを発表しています。

 

アメリカは自国内の企業を守るため 減産する気なさそうです。

 シェール革命により自国で石油資源を賄えるため、当たり前ですか。

www.nikkei.com

 

アメリカ、中国は石油消費量のNo1、No2であり、

需要がない中で両国の備蓄量はすでに飽和状態となっています。

 ☟過去記事 世界の 石油生産量と消費量

beikoku-stock.hatenablog.com

 

このことから備蓄を解消するにしても多大な日数がかかると思われ、

石油産出国が協調して数千万バレルの減産を発表するか、

コロナウイルス終息による石油需要の喚起が起きるまで原油価格の低迷は

しばらく続くものと予測されます。この状態が続けば石油企業が自然淘汰されて

減産していくストーリーもありますが、経済に及ぼす影響は大きく

あまりいい手ではないですね。

 

とはいうものの、原油は人類にとって必須なものであり、

この価格は明らかにおかしいと 石油ETFでも買ってみようと調べてみたのですが

中々難しそうで。長期保有に向かないことが、いまいち踏ん切りがつかない

一番のネックとなっています。

 

 

 

長期保有に向かない理由として 先物商品の特性にあります。

先物を継続的に運用するには、満期を迎える前に期近物を売り、

先物を買う仕組み(=ロールオーバー)が必要です。

 

ここで重要になってくるのが、期近物と期先物の価格になります。

価格が下記の条件でロールオーバーすると

① 期近物 < 期先物  

   ⇒コンタンゴ先物保有枚数(量)は減少

② 期近物 > 期先物  

   ⇒バックワーデーション先物保有枚数(量)は増加

 

石油は備蓄費用が掛かるため、期先物価格が高い傾向があります。

そのため、石油先物ETFロールオーバーを繰り返すことで

減価しやすい性格を持つ商品になります。

 

 

 

また、減価量は価格差の大きさに依存する特性を持っています。

長期間もてば持つほど 先物保有枚数(量)が減少し、価格変動に対して

感度が鈍くなる商品なんですね。

参考元:http://qr.nomura.co.jp/jp/oil/docs/Oil_20180606_j.pdf

 

また、ロールオーバーの特性上 石油ETFは期近物、期先物を持つ必要があり

このことが、直近WTIの価格と一致しない理由と推測しています。

期近物、期先物どちらの価格がETFに強く反映されるかは

調べてみたのですが ちょっとよくわかりませんでした。

感覚的には期先物なんですが......

 

石油ETFを購入するなら短~中期での売買が中心で

原油価格が上昇局面で(歴史的安値の水準で購入)かつ

コンタンゴの価格差が小さい、もしくはマイナス時に購入することが

ポイントになるのでしょうか。

 

WTI 原油先物 価格差推移

価格差

参考元:http://qr.nomura.co.jp/jp/oil/docs/Oil_20180606_j.pdf

 

2020年4月21日現在

 6月先物価格:15.64ドル 5月先物:-4.52ドル 価格差= 20.17ドル

ここ十年程度の価格差は±4ドル程度です。明らかに異常値ですね。

マイナスだと計算できないというか、減少率が100%超えます。

追い銭を入れないと次にロールオーバーできない状態ですね。

 

仮に5月先物価格を 1ドル@100バレル所有し

価格差を20ドルあると仮定すると ざっくり計算で保有量が95%減

5バレル程度まで減少します。原油価格が低くかつ価格差が大きい場合は

減損幅がもっとも大きく最悪条件になりますね。

 

なんとなくですが これって石油ETF存続できるのでしょうか?

しかも 元の高値に2度と戻らないような気がします。

 

 

☟えらいことになりよる。ちなみ2倍レバレッジの商品もあり

nextfunds.jp

まとめ

・石油型ETFコンタンゴにより減価しやすく、長期保有には向かない

・減価量は期近物、期先物価格の差に依存するため、期先物価格が重要。

・価格差が小さいもしくはマイナス時に購入するほうが有利

 

今の原油価格は非常に魅力的だと思うので、上記を踏まえた上で、

短~中期で投機するのであれば勝機があるかも!?

 

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